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かつては、こうした風潮は、国家安全保衛部(秘密警察)から送り込まれたスパイが逐一報告していたが、「もはや取り締まりは無意味」と判断したようで、スパイ活動は低調。若者達の「韓流話」もそれほど問題にならなくなっている。

また、送り込んだ学生スパイが訓練を受けていないアマチュアスパイゆえに、勘の鋭い学生にはすぐにバレる。スパイ学生を仲間はずれにした上で韓流話に花を咲かせる。

もはや、北朝鮮のプロパガンダは逆効果になりつつあるが、過去にもこうした事例はあった。そのきっかけは1989年に北朝鮮を訪問した韓国の女子大生、林秀卿(イム・スギョン)氏だった。

北朝鮮で熱狂を呼び起こした林秀卿氏

1989年、北朝鮮は、前年に行われたソウルオリンピックに対抗するために、第13回世界青年学生祭典の開催を決め、招待状を韓国の全国大学生代表者協議会(全大協)に送った。