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今月はじめ、北朝鮮で総合レジャー船「ムジゲ(虹)」が開業した。1200人乗りの大型遊覧船で、各種のレストランや宴会場を備えている。首都・平壌を流れる大同江上でのパーティーなどに使われるのだろう。

利用者の感想などはまだ聞こえてこないが、朝鮮中央通信が配信した写真を見る限り、なかなか豪華な造りだ。内装はどこかサイケデリックというか、1970年代のアメリカ映画を思わせるセンスで、個人的には嫌いではない。

開業前に視察した金正恩氏も、「船に乗って大同江を遊覧しながら笑いさざめく人民を思うとたまった疲れがほぐされる」と、ご満悦だったという。

しかし、この船を一般の人民大衆が利用できるとは思えない。党や軍の高位幹部、新興富裕層の遊び場になるのがせいぜいだろう。

ちなみに似たようなレジャースポットとしては、平壌随一の美人スタッフを揃えているとも言われる複合サービス施設「ヘダンファ館」がある。

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ところで、ムジゲ号の写真を見ていてちょっと気付いた点があった。朴奉珠総理らが船内を見て回っている写真に、「回転ずし」のベルトと思われる装置が写っているのだ。

朝鮮中央通信も、この船が「ベルト・ビュッフェ食堂」を備えていると報じており、回転ずしと同様の装置なのだろう。

気になるのは、この装置がどの国のメーカーが作ったものか、ということだ。日本政府は独自制裁として、すべての品目について北朝鮮との貿易を禁じている。仮に外事警察がこの写真を見たならば、今ごろ内定に動いているかもしれない。

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いずれにせよ、ムジゲ号が誰にどのような使われ方をされるのか、現地からの情報が待たれる。