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「欧州最後の独裁者」と呼ばれるベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領。今年の大統領選挙でも圧倒的な得票率(83・49%)で連続5選を果たし、1994年から旧ソ連並みの強権政治を続けている。

同氏は、米国政府や世界のNGOから「最悪の独裁者」として名指しされる常連で、そこにはもちろん、北朝鮮の故・金正日総書記も含まれていた。

実際、ベラルーシは北朝鮮と仲が良い。

昨年11月の国連総会本会議での北朝鮮人権決議案の採決時にも、中国・ロシアなどとともに反対票を投じたほどだ。

そして最近では、北朝鮮の「高麗航空」が、来年5月からベラルーシとの間でチャーター便を運航することになった。

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目的は観光ツアーで、ベラルーシの首都ミンスクで航空機工場などを見学、アントノフ12、アントノフ26などロシア製のビンテージ航空機に試乗する、航空ファン向けの内容だ。

しかしそれより、「最悪の独裁国家めぐり」というのも、ちょっとお目にかかれない旅行企画と言えよう。

そしてもうひとつ、気になる点がある。

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ベラルーシは隣国ロシアと、政治的にも軍事的にも非常に結びつきが強い。ロシアと北朝鮮が近年関係を深めているのは、これまでにも指摘してきた通りだ。

しかし国連安保理の常任理事国であるロシアは、制裁下にある北朝鮮と、武器のやり取りなどをするのは難しい。

もしかしたらそこで、ベラルーシが何らかの役割を果たす事があるのではないか。チャーター便の貨物室に積まれるのが、ツアー客のスーツケースだけということもないだろうから。