共同通信や時事通信は13日、中国のインターネット上で金正恩第1書記を指す隠語が検索できない「検索禁止ワード」になっていると報じた。その隠語とは「金三胖」。「金氏3代目の太っちょ」という意味だ。

今月10日に開かれた朝鮮労働党70周年記念行事に出席した中国共産党序列5位の劉雲山氏は、金正恩氏と会談し協力関係を強化していくことを双方が確認。このなかで北朝鮮側から中国側に、中国のネットユーザーが正恩氏を揶揄することを止めるよう要請した可能性や、中国側が北朝鮮に配慮して、正恩氏を揶揄するコンテンツの検閲を強化した可能性があるという。

北朝鮮当局は、訪中する北朝鮮住民が年々増えるなか、彼らが中国インターネットで金正恩氏のネガティブ情報に接することを嫌っているようだ。

とりわけ、2011年に金正恩氏が北朝鮮の最高指導者になって以後、中国のインターネットユーザーは、「金三胖」という言葉だけでなく、北朝鮮公式メディアの写真や動画を加工して、正恩氏を揶揄している。

では、実際に「金三胖」は検索禁止ワードになっているのだろうか。中国最大の検索サイト「百度」(パイドゥ)で検索してみたところ、次のような結果になった。

「金三胖」が検索できなくなっている(百度:画面キャプチャー)
百度/画面キャプチャー

確かに「金三胖」が検索できなくなっている。では、「金家三胖(金家の三代目の太っちょ)」というワードに変えてみるとどうだろうか。

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百度/画面キャプチャー

検索禁止どころか、ニュース記事やブログの書き込みなどが、普通に表示された。さらに、「金家三胖」に関連性のある言葉を含めると、次のような結果になった。

「金正恩を刺し殺す」の検索結果(百度:画面キャプチャー)
百度/画面キャプチャー

刺殺金正恩=金正恩を刺し殺す」とは、金正恩氏の暗殺を描いたパロディ映画「ザ・インタビュー」を検索するときのワードだが、問題なく表示された。また、朝鮮金家三代荒淫罪証=朝鮮の金家三代目の女遊びの証拠」なども同様で、今回の検閲処置はあまり効果はない。

中国側の配慮なのか、それとも北朝鮮側の要請なのかは不明だが、こうした検閲処置は徒労に終わるだろう。

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