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在中脱北者に対する人権蹂躙が続き、若い女性の「人身売買」が行われている。中国国務院の推定でも、中国全域の農村に3千7百万人の独身男性がいて、配偶者を探すことができないでいるという。中国の産業化と離村の陰で、北朝鮮の女性たちが犠牲になっている。脱北した女性たちは年齢や健康状態、売られる場所までの移動距離などによって、数千人民元から最高1万5千人民元で取り引きされている。

必ずしも、「組織暴力団」のような犯罪集団が北朝鮮の女性を売買するわけではない。中朝国境の村では、平凡なお年よりも北朝鮮の女性を売買することがある。説得半分、脅迫半分で売られていく女性がほとんどだが、本当に悪質な中国人に遭うと、豆満江の国境から1~2千km離れた中国西部や南部まで売られることもある。自分が売られて行く場所が、中国のどこなのかということも分からないまま生きて行く北朝鮮の女性たちがいるということである。NGOの関係者チェ氏は、中国の現場の活動家たちが一番憤るのがこうした事例だと説明した。

「自分は売られたと言って助けを求めてくる脱北女性の電話に出ることがあります。けれども問題は、その女性が自分が売られた場所がどこなのか分からないということです。人身売買の罠にはまる北朝鮮の女性のほとんどは、初めて北朝鮮を脱出したため中国語が全く分かりません。こうした電話に出ると、夜も眠ることができません」脱北した女性たちの苦痛は、2世たちにもそのまま受け継がれている。

いわゆる脱北者2世の「無国籍」の問題である。両親に付いて北朝鮮からやって来て、両親と生き別れになって事実上孤児も同然の子供達、中国人の父親と脱北した母親の間に生まれた子供達、この子たちは合法的な出生届を出すことができず、無国籍者になってしまう。こうした子供たちが今では10代後半になっている。成長期に必要な保健医療の保障や義務教育から基本的に疎外されて、上級学校にも進学することができないという決定的な制約があるため、何の機会も希望も持つことができない。しかも2007年に中国政府は全人口の戸籍と住民登録を電算化して、「3世代身分証」の更新事業を行った。脱北者たちが中国の公務員たちに賄賂を与えて、中国の戸籍を作ったのもそれこそ「昔話」になってしまった。

中国の沈陽の「コリアタウン」と呼ばれる西塔通りで会ったパク・ソンファさん(仮名.21歳)は、咸鏡北道出身だ。1997年に10歳だったパクさんの手を握って中国に脱出したお母さんは、幸い善良な朝鮮族の男性に会って中国に定着した。パクさんの義父は、「中国で暮らすことにしたのならば、中国語は学ばなければならない」と言って、彼女を小学校まで卒業させた。成長期に中国語を習ったパクさんの中国語の実力は、現地の漢族と対等な水準だ。西塔通りでは韓国の人に頻繁に会って韓国語も流暢だ。パクさんは強制送還の危険をほとんど感じずに暮らしてきたが、この頃「無国籍者の悲しみ」を無性に感じるという。

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「私は北朝鮮で生まれたから、こんな所に住んでいることだけでも感謝するべきです。他の中国の子供たちが初中・高中まで終えて大学に行く中、私は15歳から食堂の服務院(従業員)をしながらお金を稼いでいました。小学校だけ卒業した場合、マッサージを習ったり食堂で働く以外、やることがありません。そこまではまだいいのですが、最近漢族のボーイフレンドと付き合うようになって、結婚して定着したくなりました。けれども私は北朝鮮の人だから戸籍がないため、結婚はどのようにしたらよいのか、また後で子供を生んだら子供の戸籍はどうなるのか心配です」(つづく)