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2012年の春、北朝鮮最大の穀倉地帯である黄海南道で、大量の餓死者が発生した。正確な死者数は今に至るも明らかになっていないが、北朝鮮ウォッチャーの間では万単位であったと推測されている。

同年4月10日、デイリーNKが最初に「餓死者急増」と報じたときには、漠然とした状況しかわからなかった。だが、時間が経つにつれ、現地の凄惨な実態が明らかになる。

北朝鮮国内にいる、アジアプレスの記者と協力者たちが取材したところでは、行き倒れになる人が多すぎて火葬する薪が足りなくなり、郊外の空き地に穴を掘って、遺体をまとめて埋めるしかなかったとされる。中には、暮らしに絶望して、一家全員で心中した家庭もあったという。

餓死者の墓を掘り起こし…

さらには、耳を覆いたくなる「人肉事件」の情報がもたらされる。