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多くの人が憂慮したことが実際に起こってしまった。北朝鮮政府が25日午前9時54分頃に咸北キルチュ郡のプンゲ里近郊で核実験を実施したと報道された。

青瓦台は「規模が4.5前後の人工的な地震が感知された」と、気象庁が探知した内容を明らかにした。

人工的な地震が感知された直後に朝鮮中央通信は、「共和国の自衛的核抑制力を百方に強化するための措置の一環として、今日、再度地下核実験を成功裏に行った」と述べ、核実験を公式化したため、北朝鮮が地下核実験を実施した可能性は非常に高いと見られる。

ただ、核物質がまだ探知されていないため、大規模な爆発なのか、核実験なのかはまだ確信することができず、アメリカ国務省も現段階で確実に言うことはできないと言ったため、断定的に述べることはできないが、総合的な情況をみると、実際に核実験をした可能性は90%以上と思われる。

北朝鮮外務省は5月8日に、「(オバマ政府になっても)対朝鮮敵視政策は少しも変化がないということが明らかになった」と述べ、「既に明らかにしたとおり、核抑制力を更に強化していく」と発表したので、近いうちに核実験があると多くの人が予測してきた。

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だが、最近核実験の準備が観察されていなかったため、6月や7月に核実験があると観測されていたが、奇襲的に核実験をしたのだった。

北朝鮮の核実験は、朝鮮半島に対するアメリカや日本、中国、ロシアなど周辺4強の利害関係が複雑に絡み合っており、北朝鮮が挑発してもこれを制裁する方法や手段があまりないという客観的な条件に基づいている。

2回目の核実験の理由について専門家の多くが、北朝鮮の2回目の核実験などは、ある種の場を作る歩みで、アメリカや6カ国協議の当事国からより多くの譲歩を得ることができる条件を作ろうというものであると解釈している。

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また、非効率的な6カ国協議よりはアメリカとの直接対話を好む北朝鮮にとっては、アメリカのオバマ政府をもっと急がせて、直接対話の扉を開けようとする意図があるという分析をしている。

だが、「強盛大国」を建設するとか、「核自衛力」を確保するとか言っている北朝鮮政府の発表の内容をあまりに無視したり、拡大解釈しているのではないかという気がする。

北朝鮮政府の立場では、「強盛大国」を建設することそのものが、他の何よりも重要なことで、「核自衛力」、言い換えれば核兵器とその伝達手段としての長距離ミサイルの確保は強盛大国建設の核心である。

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北朝鮮は金日成の時から30年以上にわたって、一貫して核兵器の開発を追求してきた。北朝鮮にとっては、核兵器そのものが他の何よりも重要だ。

多くの人が、「核兵器を開発したとしても、北朝鮮のどんな問題が解決できるというのか」と言うが、それは外部の視覚に過ぎない。金正日が実際に、韓国やアメリカや中国の侵攻を非常に怖がっていて、それを阻む最強の手段は核兵器と長距離ミサイルだと考えているという高位層の脱北者たちの証言がある。

北朝鮮は金日成の生誕100周年である2012年に、強盛大国が実現したと宣布しようと、準備をしている。その前に核兵器と長距離ミサイルをもう少し高い水準にアップグレードさせようとしているのだろう。

アメリカとの交渉やその他の国との交渉を、無条件避けようとはしないだろうが、そのような交渉は時間の引き延ばし用か、後見人である中国に対して「私もそれなりに最善をつくしています」と示すためのものである可能性が高い。

中国の圧力のために、実際にかなりの部分を放棄しなければならない状況がくるとしても、既に作っておいた核兵器と長距離ミサイルだけは放棄しないと思われる。北朝鮮には、それすら放棄して得るだけの価値があるものはないと思われるためだ。

こうした北朝鮮の政策と態度は、昨日今日のことではなくて昔からのものだから、それに私たちが驚いたり、慌てて何かを急ぐ必要はないだろう。静かに対応すればよいだろう。

開城工団を閉鎖するという脅しやユ氏抑留事件、金剛山のパク・ワンジャさん射殺事件などを含めて、無数にある事例から分かるように、北朝鮮政府に何らかの期待をかけることが非常に愚かなことだというのが分かる。

これ以上、何の意味もない期待を持たずに、北朝鮮体制の変化と政権交代に力を集中させていくことが、大変だが正確な道だろう。

金永煥論説委員

ソウル大法大公法学科卒業/<プルンサラムドル> 第2期会長 /現 時代精神編集委員/デイリーNK論説委員