いずれにせよ、こんな状況では軍事演習を記者同伴で視察し、「余裕」を見せつけるどころではなかったろう。
そしてもうひとつ考えられるのが、10月10日の朝鮮労働党創立70周年記念日を迎えることに、全力を傾けているということだ。
当日、北朝鮮は大規模な軍事パレードを行う予定であり、それだけでも軍には大きな負担がかかる。
さらに、北朝鮮は近く長距離弾道ミサイルの発射を行うと示唆している。本当に発射を強行すれば、日米韓からの圧力が強まるのは必至だ。それに対し、8月の危機で大恥をかかされたばかりの金正恩氏は、「雪辱」のためにも相当な強硬姿勢で「逆恫喝」に出るかもしれない。