徐氏の知人は2014年末に、違法な動画を持ち込んだ容疑で逮捕され、保衛部の取り調べを受け、懲役6年の刑に処せられた。また、徐氏の家族の華僑の同僚2人は、慈江道(チャガンド)の中江(チュンガン)郡でスパイ容疑で銃殺された。
在朝華僑は、80年代中頃には2万人を超えていた。しかし、中国は急速な経済発展を成し遂げたが、北朝鮮には一向に変化がない。さらに、中朝関係の悪化で弾圧が厳しくなり、処遇は悪くなる一方だ。こうしたことから、北朝鮮に嫌気がさして中国に帰国する人が増えている。
公式統計がないだけに正確な数は不明だが、丹東市政府の関係者が亜州週刊に語ったところによると「在朝華僑は、約5400人まで減少した」という。一方、同市に在住する在中北朝鮮華僑は約400人に達する。在朝華僑が、中国に帰国する場合、住居や仕事を自力で探さなければならない。しかし、様々な優遇策が適用されることもあり、定年退職した人を中心に帰国する人が増えているという。