米NASA所属の宇宙飛行士が、宇宙から撮影した夜の朝鮮半島の写真が話題を集めている。

ScottKelly-500x332
米NASAの宇宙飛行士スコット・ケリー氏が宇宙から撮影しTwitterに投稿した夜の朝鮮半島の画像。中央の大きな光が韓国のソウル、その若干左上の小さな光が平壌。それ以外の北朝鮮は闇夜に包まれている。(画像:Twitter)

国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士、スコット・ケリー氏は、夜の朝鮮半島を撮影した写真を26日、Twitterに投稿。光で包まれた日本、韓国、中国をよそに、北朝鮮は平壌を除いて闇夜に包まれている。その光景を宇宙から目撃した見たケリー氏はTwitterで次のように述べた。

スコット・ケリー氏のツイート

「電気なしに暮らしている北朝鮮の人々を、自分の目で直接見て気の毒に思う」

明かりのない「暗い北朝鮮の夜」を撮影した衛星写真は、これまでも話題になったことがあるが、今現在も電力難は、相変わらずのようだ。電力難が全く改善されない理由の一つが、北朝鮮の水力発電へのこだわりだ。

北朝鮮の電力需要量は800万キロワットだが、生産電力は380万キロワットで需要の半分以下。これに対処するため、各地で発電所の建設が進められているが、その一つが「白頭山青年英雄発電所」

しかし、これさえも金正恩第1書記の「単なる業績づくりに利用されているだけだ」と、ある北朝鮮住民は指摘する。

金正恩氏は、「労働党創建70周年記念日(10月10日)までに、白頭山青年英雄発電所を完成させろ」としつこく指示。そのせいで、いつもながらの品質無視の工事が行われているが、それだけでなく手抜き工事のせいで、発電所自体がまともに稼働できない可能性まで指摘されている

また、長年かけて資金と労力を投入して建設している割には、発電容量は6万キロワットと、水豊発電所の80万キロワットに遠く及ばない。

金正恩氏は、今月14日に現地を訪れて発電所の威容を褒め称えているが、実際のところ、どこまで完成しているのかすら不明だ。

派手好きな金正恩氏としては、巨大で見栄えも壮大な発電所は、成果を誇示するプロパガンダにはもってこいと思っているようだ。しかし、水力発電所は、莫大なコストと人員がかかる。

金正恩第1書記は 見栄えはしないがコストが安い風力発電太陽光発電などの自然再生エネルギーへの転換が、朝鮮半島の夜を明るく照らすことに早く気づくべきだろう。

    関連記事