日本人拉致被害者らの再調査を巡る北朝鮮との非公式協議で、日本政府側が、北朝鮮側から提案のあった日本人配偶者の帰国を拒否していた可能性が浮上している。23日、朝日新聞が複数の日本政府関係者からの情報として報じた。

それによると、外務省アジア大洋州局の伊原純一局長と同北東アジア課の小野啓一課長は昨年秋以来、中国の大連や上海で複数回にわたり、北朝鮮側と協議。その中で北朝鮮側は、日本政府が認定し、帰国が実現していない横田めぐみさんら12人の拉致被害者について「8人死亡、4人は入国していない」という、従来と変わらない調査結果を伝えてきたという。

日本に約100億円を要求

日本側は、これを受け入れられないとし、調査のやり直しを求めている。

また、北朝鮮側は太平洋戦争の終戦前後に朝鮮半島で無くなった日本人の遺骨約8千柱について、総額約100億円の経費を要求。日本側は拉致被害者の再調査を優先させる立場から応じていない。

さらに北朝鮮側は、戦後の在日朝鮮人の帰還事業で北朝鮮に渡った日本人妻ら配偶者についても、具値的に帰国させる人物を特定してきたが、これにも日本側は応じていないという。

在日朝鮮人の帰還事業は、朝鮮総連や日本のマスコミが北朝鮮について「地上の楽園」と実態とかけ離れた宣伝を行う中で実施された。現地では、環境に適応できない人々が政治犯収容所に送られるなど、体制による虐待が加えられた例も報告されており、北朝鮮の深刻な人権侵害の一環をなしている。

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