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北朝鮮が生産力を増やすための「150日戦闘」を宣布して、様々な努力動員が促されているが、住民たちは統制が強化されただけで、全社会で生産力が高まる雰囲気はないと言っている。

消息筋によると、昔行われた70日戦闘や200日戦闘には「まったく及ばない」と現地の人たちは思っているそうだ。

北朝鮮は「150日戦闘」に勝利するために、宣伝用ポスターやスローガンの看板を、平壌など主要な都市のあちらこちらに設置して、建設隊や工場ごとに機動芸術宣伝隊を組織するなど、雰囲気作りに積極的に乗り出している。また、事業場ごとに生産目標量を提示して、戦闘日誌を作成するように指示しているが、目に見えた実績はあまりないという。

第一に、電気事情や燃油の不足のために列車などの輸送手段がきちんと稼動せず、生産目標の達成に支障が出ているという。

12日頃に平壌を訪問した新義州の消息筋は、「平壌まで行った時、(チョンジュ市の)ソクサンで6時間も停電があって、(平安南道)のムンドクでは1日中停電していた。列車の中で2日間動くこともできずに、じっとしていなければならなかった」と言い、「それでも今は150日戦闘の期間なので、証明書の検閲が厳しくて、列車の統制も強化されて、前と比べて列車で過ごすことがずいぶん楽になった」と話した。北朝鮮では、一般の住民が利用する列車の多くが電気で運行されている。

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こうした電力難は、北朝鮮で供給されている電力の多くが水力発電でまかなわれているが、去年から日照りのため、発電所の稼動率がよくないからだという。電気があまり来ないため、工場の稼動が正常に戻らず、150日戦闘を始めた時に立てた目標生産量もスローガンにとどまっているという指摘だ。

消息筋は「冬の日照りが今年の春まで続いて、電力の生産はともかく、農業用水も不足している」と言い、「家庭の電気は平壌でも1日3時間程度だけ来るほど」と伝えた。

北朝鮮政府は今回の「150日戦闘」の間に、金属工業と農業生産を含めた人民経済全般において、「革命的大高潮」を引き起こさなければならないと叫んでいるが、消息筋たちは燃料が不足していて電力難のため、実際には「150日戦闘」は、「農業と古い住宅の改造」に集中して行われていると口をそろえている。

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電気もないし、原料や資材もないため、できることはせいぜい農業と地方で資材を利用した住宅の建設しかないという。だが、それでも戦闘のスローガンに見合った大々的な成果をおさめることはできていないそうだ。

これについて両江道の消息筋は、「恵山市は4月20日から始まって、今年の10月10日までに4千世帯の新居を作るという計画を立てた」と伝え、「工場や企業所はもちろん、街頭や人民班までが住宅建設に全て動員されたが、400世帯しか作ることができなかった」と話した。

今回建設されている住宅は、丸太やブロック(block)、泥などで壁や屋根を作る断層住宅で、レンガは不足しているのでほとんど使われていないという。恵山市が工場の労働者たちを含む建設人力を大挙動員したが、住宅の建設は400世帯にとどまっているそうだ。

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この消息筋は、「建設が始まって、ガソリンの値段も4千ウォンから5千ウォンに上がった」と述べ、「ガソリン?閧ノ入れて丸太を運んできても、電気が足りないので製材作業(板を作る作業)のスピードが上がらない」と言った。

北朝鮮政府が150日戦闘を掲げて市場の統制に乗り出したが、米の価格が上がって路地市場が拡大するなど、副作用も大きくなっているという。

これと関連し、新義州の消息筋は「『150日戦闘』をすると言って、5月2日から2日間、市場の門を閉めてしまったが、1日で米の価格が2千ウォンから3千ウォンまで急騰する混乱が生じた」と伝え、「その後、新義州の幹部たちが措置を緩めて、市場を午後だけ開場するようになった」と話した。

また、「平壌市では最初から午後だけ市場を開けたが、市場に座っていた商人たちが路地に出てきたため、買い物がもっと楽になったと話す人もいる」と伝えた。

対北ラジオ放送である、開かれた北朝鮮放送の機関誌、「開かれた北朝鮮通信」も最近号で、対北消息筋の言葉を引用して、「150日戦闘が始まった後、午前9時から正午の間に、通りの通行が禁止されて、市場の開場時間も午後2時から4時になった」と伝えている。