これまでの公開処刑の中で最も多い17万人が参加

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今年3月末、黄海北道(ファンヘブクト)の沙里院(サリウォン)で、17万人が見守る中、保衛司令部のオ・グムチョル海州(ヘジュ)基地長(44歳)の公開処刑が執行された。

その場で告げられた容疑は公然わいせつと反社会主義的傾向だったが、実際は異なる。植民地時代の1930年代、故金日成主席とともに満州で抗日武装闘争を行い命を落とし北朝鮮で中朝親善の象徴とされているたチャン・ウルファ氏の子孫のカネ180万ドルを横領した容疑だという。

北朝鮮当局は、チャン氏の子孫や親戚を9月9日の建国記念日や、金正日氏の誕生日に招くなど厚遇している。さらに、当局から様々な分野の特恵を受け、貿易関係の仕事に従事している。そのような人物からの横領とあって、銃殺という極刑が下されたのだろう。

発電所建設計画に冷ややかな声

北朝鮮政府は、2012年の強盛大国建設に向けて、清川江(チョンチョンガン)に水力発電所を建設する計画を立てている。デイリーNKの内部情報筋によると、北朝鮮の最高行政執行機関である政務院は、慢性的な電力供給不足を解決するために、建設の指示を下したが、第2経済委員会で仕事を分担してもらった。

清川江水力発電所の建設工事は、10年かかるだろうが、強盛大国の達成を2012年に設定したため、無理に3年で終わらせるという目標を立てた。そのため、全人民が努力組織、支援組織、資材組織などを作って活発に活動している。軍部や中央機関の集まりなどをはじめとし、支援物資に関する活動も活発になっている。発電所の工事は、2つか3つの川の流れを1つにし、流れを変えて、地下を流すというもので、各単位は平均35メートルの工区を担当する。

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この噂が広まり電気の供給に対する期待も高まっているが、一方では懸念の声も大きくなっている。北朝鮮には元山(ウォンサン)青年発電所、安辺(アンビョン)青年発電所(昨年堤防が崩れた)、南江(ナムガン)発電所、平壌火力発電所、北倉(プクチャン)火力発電所などがあるが、建設費として住民から米やトウモロコシを徴収するため、負担が大きく、心配する声が上がっている。

この情報筋が列車で出会ったある北朝鮮の人は「今回の工事は5年で終わった西海閘門よりも大きい工事だと聞いた。それを3年でやるとなると、手抜き工事は避けられない。強盛大国になるまで3年しかないのに、本当にできるのやら…」と語ったという。多くの住民が、発電所が建設されても電力供給が正常化したためしがないため、どうせ今回も変わらないと思い、あまり期待していないという。