収賄の容疑で解任された清津市スナム区域の保安所の細胞書記(党員5人を担当)が、自分の解任に対する復讐として保安所長の拳銃を盗む事件が起きた。この事件と関連して幹部の拘束も相次ぎ、金日成の誕生日の関連行事も一部キャンセルされるなど大騒ぎになった。

清津市内中心部の様子 (画像:Raymond K. Cunningham, Jr.)
清津市内中心部の様子 (画像:Raymond K. Cunningham, Jr.)

咸鏡北道のデイリーNK内部情報筋によると、先月14日に清津のスナム区域の清津化学繊維工場の保安所で、銃弾5発の入った保安所長の拳銃がなくなった。拳銃は見つかったが、警察や幹部が何人も保衛部に逮捕されて、金日成の誕生日である太陽節の行事もドタキャンになった。

この事件は、清津化学繊維工場内のチェ保安所長が拳銃を事務所の引き出しに入れておいたまま、道の労働党が主宰した金日成の誕生日に関連する行事である会議に参加した。昼食の時間に事務所に戻ってきたチェ保安所長は自分の引き出しから拳銃がなくなっていることを知り、保安員を取り調べたが拳銃は見つからなかったという。

大変なことになると考えたチェ保安所長は、咸鏡北道の保安局や清津市の保安署、道の労働党、道の保衛部に報告した。

事件は金日成の誕生日の前日に起きた。拳銃を紛失したという報告を受けた咸鏡北道の労働党や司法当局は大騒ぎになったという。北朝鮮では金日成や金正日の誕生日の前には「特別警戒」体制がとられて厳しい雰囲気になる。道の労働党では工場の職員だけではなく、スナム区域の赤衛隊員まで動員して、工場周辺の下水道を含めて隅から隅まで探した。

裏道では通行人の身元や持ち物まで調べ、少しでも疑わしい人はみな工場の倉庫に拘禁して、詳しい取調べを行った。

情報筋は、「赤衛隊員まで動員して周りを捜査して通行人まで検問したため、清津市に変な噂が広まった。それで状況はさらに深刻になった」と伝えた。

清津に広まった変な噂は次のようなものだ。

「武装した強盗が繊維工場の人民保衛隊の武器庫を襲った」

「保安所が襲われて武器が盗まれた」

「金日成氏の銅像を破壊するために韓国の特攻隊が来た」

「保安員に追われていた韓国の特攻隊がスナム区域の下水道に逃げた」

    関連記事