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北朝鮮の計画経済を支えているのが男性ならば、市場経済を支えているのは女性だ。町中の市場も、中朝間の密輸・交易も女性が主役だが「裏社会」でも影響を増していると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)市で、祖国解放70周年を迎えた8月15日の1日だけで、女性による殺人事件が3件も発生。事件のあらましについてRFAの現地情報筋が語る。 「浦港(ポハン)区域の南江洞(ナムガンドン)で、結婚を控えた20代女性が嫁入り道具を買うカネ欲しさに、闇両替商に押し入った。しかし、物色中に主人に見つかり、発覚を恐れて主人を殺害した」

他の2件は、金ファミリーの銅像がある浦港広場で、こちらもカネ目的で闇両替商を襲って殺害した。情報筋によると、事件を捜査する司法機関は「女性犯罪組織」が緻密な計画に基づいて行ったと見ている。

殺人事件が同時多発的に起こっていることや、女性犯罪組織が関与しているという点で、清津市民の間では不安が高まっている。事件の背後に存在すると見られる「女性犯罪組織」は、麻薬、宿泊、運送、貿易、港湾業務など「ウラ事情」に精通しており、組織拡大と利益のためには殺人も厭わないからだ。

今回の殺人事件との関与が疑われている女性犯罪組織の構成員は、すでに銃殺されたとする噂も流れている。その一方で、北朝鮮当局によって闇から闇へ葬り去られる可能性もある。