だとすれば、北朝鮮が地雷埋設に動いたのは、韓国軍の警備の薄さが遠因になったとも言える。韓国側のDMZでの警戒が厳しければ、脱走兵が徒歩で南側に入るなど不可能だからだ。
つまり、【韓国側の警備に欠陥があったために脱走兵が続出】→【脱走兵を防ぐために北朝鮮が地雷を埋設】→【その地雷で韓国軍兵士が負傷】→【韓国軍が報復として政治宣伝開始】→【南北が軍事衝突】という風に、誰も意図しない方向に事態が転がってきた可能性が高いのである。
問題は、いったん戦闘が始まり、南北双方の闘争心と敵愾心に火がついてしまったら、こうした客観的な分析は埋没しがちになることだ。
韓国では、北朝鮮側のしかけた地雷により兵士が吹き飛ぶ動画を公開されている。