こうした事情から、これまでより30分遅れる「平壌時間」は歓迎されているようだが、生活サイクルが慣れれば、結局は以前と変わらなくなり、その喜びも薄まるだろう。
一方、今回の平壌時間の制定に対して、住民の間から意外なツッコミが入っている。
北朝鮮当局は、導入の理由として「奸悪な日本帝国主義者は前代未聞の朝鮮民族抹殺政策を行い、朝鮮の標準時間まで奪った」「血にまみれた日帝の百年罪悪を清算し民族の自主権を守護する」などの理由を挙げている。
しかし、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は、当局の発表を聞くまで、過去に違う時間帯が使われていたことすら知らず、疑問の声をあげる住民もいるという。