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90年代以後、アジア勢が躍進するなかでは、すっかり色あせてしまった成績だが、半世紀も前にアジア初出場チームとして、強豪イタリアを破り決勝トーナメントまで進出した北朝鮮代表の活躍ぶりは、長らく「神話」として語られていた。

今の時代と単純比較はできないが、アジアのサッカーが欧州からまったく相手にされていなかった時代背景を踏まえると、現代の成績と同等か、もしくはそれ以上の価値があると賞賛されるのが1966年イングランドW杯の北朝鮮代表「奇蹟のイレブン」だ。

北朝鮮のベスト8は、日本でも衝撃をもって受け入れられたようだ。朝鮮総連が発刊していた北朝鮮グラフ誌「朝鮮画報」(現在は廃刊)も、大々的に特集を組み、北朝鮮サッカーに対する全世界の賞賛ぶりを紹介しているが、そこには意外な人物が寄稿していた。その人物とは石原慎太郎氏。