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「小麦は8月5日から15日頃にかけて収穫されるが、動員された突撃隊員や軍人が夜中に畑に忍び込み、現場から6キロ四方の畑から、収穫を前にしたまだ青い小麦を根こそぎ盗んでいく。農民たちは『今年の小麦も全滅だ』と嘆いている」 

各地の建設現場に動員された軍人や突撃隊員たちによる被害は、2001年頃から毎年のように頻繁に起こっているが、当局はこれといった対策を講じず放置している。

業を煮やした農民たちは、建設現場からかなり離れた地域に続々と引っ越しており、ほぼ廃村となった村もある。小麦が盗まれた上に、収穫を控えたジャガイモまで盗まれると命にかかわるとあって、農民たちは見まわりで畑の番をしたり、畑に罠を仕掛けるなど個別で対策を行っているが、あまり効果がない。

「白頭山先軍青年発電所」の建設が始まったのは1995年。発電量が5万キロワットの小規模水力発電所だが、難工事で10年経っても完成できず、2004年からは青年同盟が工事を請け負って、完成直前までこぎつけた。

ところが、2006年10月9日に近隣で行われた第1回核実験の振動で、工事用のトンネルが崩壊した。更に2009年に行われた2回めの核実験でも一部施設が崩壊した。金正恩氏は労働党創立70週年を迎える今年10月までの完成を指示した。

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