ナミビアでの銅像建設の契約は競争入札ではなく随意契約で行われたため、建設費が倍増したのではないかという疑惑の目にさらされている。また、「ザ・ナミビアン」紙は2005年5月の記事で「銅像に腐食の兆しがある」「台座に刻まれた金色の文字が破損したりなくなったりしている」「セメントで文字をかたどり金色に塗って台座に糊で貼っただけ」などと、品質に問題ありと報道している。
セネガル政府は、巨大モニュメントの代金が払えなくなったため、国有地を物納せざるを得ない状況だ。また、半裸の男女という銅像のデザインは、人口の9割がムスリムであるセネガルの人々を唖然とさせているという。
さらに、ジンバブエはロバート・ムガベ大統領の独裁政治やむちゃくちゃな経済運営でハイパーインフレが起こり、国の経済が破たん状態に追い込まれた。ジンバブエ財務省は2013年1月、国庫にたったの217ドルしかなく、1億700万ドルかかる次期国会議員選挙が行えないため寄付を募ると発表するほどの火の車だ。
それにもかかわらず、銅像に500万ドルを投入する点でも、また一切の批判を許さない点でも、依頼国と受注国は非常に似通っている。