国連の安保理が13日(現地時間)に安保理決議案1718号を現実化するという内容の議長声明案を全会一致で採択した。これに対して北朝鮮は、「6カ国協議には絶対に参加しない」と反発したため、安保理と関連国の対応が注目されている。
安保理は議長声明案を通じて北朝鮮のロケット発射を非難しながら、安保理決議案1718号の違反ということを明確にし、北朝鮮の「誤った行動」に対する制裁はやむを得ないことだと発表した。
また、安保理は従来の決議案の制裁条項の実行に乗り出すことを制裁委員会に要求する一方、24日までに制裁委員会の措置の内容を報告することなどを決め、具体的な手順も整った。
日米韓は当初、安保理の議長声明案が北朝鮮を6カ国協議に復帰させる踏み台になると期待した。しかし、北朝鮮が交渉のテーブルに出るという国際社会の期待を裏切り、「対決」を選んだため、今後北朝鮮の核兵器やミサイルにかかわる状況の見通しはつかなくなった。
06年に国際社会が懸念したにもかかわらず北朝鮮が核実験を行った際、国際社会は安保理決議案1718号を通じて北朝鮮に対する制裁措置を取ったが、6カ国協議の9.19共同声明の初期履行措置である2.13合議で対話の雰囲気が醸成され、実際に決議案は実行することができなくなった。そのため、「紙切れとなった決議」という評価を受けている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮がいつまで対話を中断し続けるのかは分からないが、しばらく対話が中断すると考えられる。そのため、議長声明案の制裁が行われる可能性が高まった。しかし、中国とロシアが状況の悪化は望ましくないと主張しており、制裁委員会に消極的に参加する場合、ミサイル問題をめぐり、対話も制裁もない曖昧な状況に陥る可能性もある。
これについて韓国の世宗研究所のイ・サンヒョン安保研究室長は、「北朝鮮が6カ国協議に復帰しないと発表した以上、安保理は決まった手順に従って制裁を進めていくだろう。制裁委員会で制裁措置については議論されるが、中国とロシアの慎重な態度を考慮すると、制裁委員会の決定は象徴的な措置に止まる可能性も少なくない」と予想した。
韓国・統一研究院のチョン・ヨンテ研究委員も、「中国とロシアが議長声明案に同意したが、自国の立場を考慮して、嫌々ながらも国際社会の雰囲気に従って取った行動だ。中国とロシアは制裁委員会でも消極的な態度を取るだろう」と予想した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮が外務省の声明を通じて強硬な態度を示したため、しばらく6カ国協議は開かれないと思われる。しかし、アメリカが一歩譲ることで北朝鮮の思惑通りに条件が整うのであれば、北朝鮮が交渉の場に出る可能性もあるため、対北制裁が現実に実行されるのかはまだ分からないという分析も出ている。
イ室長は「北朝鮮が行けるまで行くという出方をする場合、焦るのはアメリカのオバマ政権だ。オバマ政権にとって北朝鮮問題は安保の問題であると同時に、リーダーシップにもかかわるの問題だ」と説明した。
また、「北朝鮮と直接対話をすると発表したため、ボスワーズ特使を北朝鮮に送るという話がもうすぐ出るだろう。この過程でアメリカが北朝鮮に引きずられると評価されるかも知れないが、6カ国協議の枠組みの中で北朝鮮問題を解決するという成果をあげることの方がより重要な問題」と話した。