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英国のロンドンでは、道路の混雑を防ぐために市内中心部に入る車両に対して混雑通行料を課すシステム、つまり「ロードプライシング」が行われている。

ところが、ロンドン駐在の北朝鮮大使館が、多額の混雑通行料や駐車違反の罰金を納めていないことがわかったと、米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が伝えた。

混雑通行料徴収エリアであることを示す標識(画像:Wootang01)
混雑通行料徴収エリアであることを示す標識(画像:Wootang01)

在英北朝鮮大使館の「罰金踏み倒し」は、英国のハモンド外相が、最近英国議会に提出した外国大使館の未納に関する報告書で明らかになった。

ロンドンは交通渋滞による経済損失を防ぐために、2003年2月から市内中心部を通行する車両から混雑通行料を徴収している。当初は5ポンド(約970円)だったが、今では11.5ポンド(約2200円)に値上がりしている。徴収は平日の午前7時から午後6時まで行われる。

ロードプライシングが導入された2003年2月から2014年末まで、北朝鮮大使館が支払っていない道路使用料は22万7000ポンド(約4400万円)に達する。

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さらに、ハモンド外相は、今年1月から6月までの間に北朝鮮大使館が支払っていない駐車違反の罰金が9165ポンド(約177万円)に達するとも明らかにした。去年1年間の未納額は10320ポンド(約200万円)だった。

しかし、混雑通行料や駐車違反の罰金を払っていないのは何も北朝鮮大使館だけではなく、未納額1位は米国で944万ポンド(約18億2000万円)。北朝鮮の40倍以上の未納額を踏み倒している。

ハモンド外相の報告によると、混雑通行料や駐車違反の罰金の未納額が10万ポンドを超える外国公館や国際機構は76に達する。

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ロンドン市長は各国大使館に対して混雑通行料を払うように要求しており、2008年までにロンドン駐在の128カ国のうち99カ国の大使館が支払いに同意している。一方、米国、日本、ドイツなどはウィーン条約に定められた外交特権であると主張し支払いを拒否し続けている。

米国以外のワースト3は、日本の637万ポンド(約12億3000万円)、ナイジェリアの533万ポンド(約10億3000万円)だ。

韓国は140万ポンド(約2億7000万円)でワースト17だ。こう見ると22万7000ポンドの北朝鮮の未納額(ワースト62)がかわいく見える。

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米国のオバマ大統領は2011年5月の英国訪問の際に、混雑通行料を支払わずに車で通行したため、ロンドン交通局から120ポンド(約2万3000円)の罰金を科されたが、米国大使館は支払いを拒否している。

それに対してロンドン交通局の関係者は「米国大使館はシンガポールやオスロでは混雑通行料を払っている。駐英米国大使館も大使が変わる前はきちんと払っていた」と米国大使館の対応を批判している。

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