韓国政府が、北朝鮮が現代アサンの職員A氏を抑留してから半月経った13日に、「事態が長引いている状況を深刻に認識して、状況が続けば多角的な対応を検討するという立場」と明らかにした。
北朝鮮は先月30日に体制非難や脱北策動などの容疑でA氏に対する調査を始めたが、今まで拘禁状態が続いており、接見や弁護人の立ち会いなども一切許可していない。A氏の「身近の安全」も現在、正確に把握されていない。
これについて統一部のイ・ジョンジュ副報道官は「対面権や弁護人の参観など、基本的な権利も保障しない北朝鮮の措置は、南北合意書と国際的な慣例に違反する非常に不当なこと」と述べ、「調査を受けている人の基本的な権利も保障しない非人道的な措置」と批判した。
更に、「北朝鮮が一日も早く韓国の勤労者に対する対面権や弁護人の参観など、基本的な権利を保障して、この問題を迅速に解決することを重ねて促す」と強調した。
また、事態が長びく可能性について憂慮を示し、「現在のような状況が続けば、今回の事件を一日も早く解決するために多角的な対応方案を検討する」と語った。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面イ副報道官は「対応方案」について、「既存の南北間の合意書によると、(南側の人員の)厳重な違反がある場合には、必ず南北が合意して処理することになっており、合意書の適用の問題と係わっても南北が協議することになっている」と言い、「こうした合意書履行の問題などを含めて、さまざまな方案を検討することができる」と説明した。
更に、李明博大統領が7日に「該当企業がもっと積極的に北側に要求しなければならない」、「必要ならば政府が国際社会と共助して、迅速に解決しなければならない」と国務会議で発言したことに言及して、「これをすべて含めて多角的な方案を検討して行く」と付け足した。
これは、現代アサンが優先的に解決に乗り出さなければならず、北朝鮮が調査後に追放以上の措置を取る場合、韓国政府が本格的に乗り出すという意味と見られる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮が調査を終えた後、追放以上の措置を取ろうとした場合、「南北が別に合意して処理する」という合意書の第10条第2項の規定に従い、南北政府間の対話が必ず行われなければならないという立場を韓国政府はとっている。
進展が見られなければ、韓国政府は声明などを通じて、国際社会で北朝鮮の行動が不当だという世論を醸成する一方、A氏の処分について協議するために南北政府間の対話を北朝鮮に垂オ入れる可能性がある。