北朝鮮の長距離ロケット発射に対する制裁について話し合いを持った国連安全保障理事会(以下、安保理)は、北朝鮮のロケット発射に対する制裁をさらに強化するという内容の議長声明案に合意し、現在採択を待っている。
安保理は11日(現地時間)に常任理事国と日本の小グループの会議、15カ国の理事国が参加する全体会議を続けて開催し、北朝鮮のロケット発射と関連した議長声明案を採択することに合意した。
安保理議長国であるメキシコのヘラー国連大使はこの日の会議終了後、「議長声明案は前向きな内容の妥協だ。安保理が一致した意見を持って対応している」と議長声明案の採択に向けて合意があったことを明らかにした。
アメリカのスーザン・ライス国連大使も、議長声明案は北朝鮮に明確なメッセージを送ると語った。
安保理理事国は各国の政府と最終的な話し合いを経て、公開された会議で議長声明案を採択する。会議は13日に開催される予定。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面5日の北朝鮮の長距離ロケット発射に対する安保理制裁に関する議論が、約1週間後に終止符を打つことになりそうだ。06年7月に行われたテポドン2号ミサイル発射実験に対しては10日で、また同年10月に行われた北朝鮮の核実験に対しては5日で安保理と国連の決議が採択された。
今回の議長声明案は、強力な制裁内容が盛り込まれる新しい決議案の採択を主張している日本政府が一歩譲ることで、妥協案として出された。日本は安保理の議論が長びく場合、安保理の迅速な対応や効果的な制裁が取れないという米韓の説得を受け入れた。
麻生首相はこの日、タイのパタヤで開かれた日韓中首脳会談終了後に、強力な内容が保障され、国際社会が素早く対北メッセージを送ることさえできれば、形にはこだわらないと伝え、事実上議長声明案を受け入れることを示した。これが安保理の議論に追い風となった。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面アメリカのスーザン・ライス国連大使が提案した議長声明案の草案は、北朝鮮が行った5日の発射を非難している。そして、今回の実験を06年10月に行われた北朝鮮の核実験後に採択された安保理決議案1718号の違反として規定し、北朝鮮の追加発射に対する警告も盛り込まれているという。また、北朝鮮に対して6カ国協議への早期参加を求めている。
特に、安保理決議案1718号8項に基づいて対北制裁の措置を調整することに合意し、安保理の対北制裁委員会に、24日までに制裁措置の調整内容を報告するように求めた。1718号の内容をさらに強化し、実質的に適用できるようにしたといえる。
もし制裁委員会が動かなければ、安保理が今月30日までに調整措置を取ることになっている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面1718号8項の内容を調整するというのは、安保理の2次会議である小グループ会議で、日米が新しい決議案の内容として提案した北朝鮮への輸出禁止品目の拡大や資産の凍結、制裁する企業を選定することまで含めていることを意味する。
1718号8項には大量破壊兵器プログラムと関連した品目や、一部の通常兵器、贅沢品に対する輸出の統制と、北朝鮮の大量破壊兵器プログラムと関連した資金と金融資産の凍結、関係者の旅行の制限、貨物の検索など、強力な対北制裁方法が明記されているが、6カ国協議の9.19共同声明の初期履行措置である2.13合意により実施的には適用されていなかった。
したがって、今回議長声明案が発表されれば、制裁委員会は制裁に関する具体的なリストを作成することになり、その後実質的な制裁措置が取られる。そのためこれは、1718号を強化する措置であると評価されている。
北朝鮮は先月26日に外務省の報道官の声明を通じて、ロケット発射について国連安保理で議論されることがあれば、6カ国協議を拒否するのはもちろん、これまで進めてきた核無能力化を取り止めるなど、強力で必要な措置を取ると発表した。そのため、安保理が議長声明案を発表した後の北朝鮮の動きにも目が離せない。