北朝鮮の長距離ロケット打ち上げに対する制裁方案を議論するために、国連安全保障理事会は日本時間の10日の明け方(米東部9日午後7時30分)に3回目の会議を開いた。今回の会議で合意の導出には失敗したが、「議長声明(presidential statement)」を出す方向で議論が行われているようだ。
日本の共同通信はこの日、当初の計画よりも2時間ほど遅れて開始し、50分間行われた非公式協議について、国連の消息筋の言葉を引用して、「中国も9日までに『決議』と『報道陣向け声明』の間に位置する議長声明の原案を日米に対し初めて提示した」と伝えた。
アメリカもこの日の会議で、北朝鮮のロケット打ち上げに対する対応策として国連安保理レベルの「議長声明」を提案したと伝わり、「議長声明」が出される可能性が高まってきた。
国連駐在韓国代封能の高位関係者はこの日の会議について、「器に何を盛るのかということをめぐって協議されている」と言い、「どうせやるのならばきれいでよい器に、よい食べ物を盛らなければならないのではないか。だが、その器に何を盛るのかということも、器に劣らず重要だ」と語った。
この関係者が例えた器は、決議案か議長声明かという制裁の形式で、食べ物は北朝鮮に対する批判の強度を意味していると解釈される。議長声明でも強く北朝鮮を批判することができれば、合意される可能性が高まりそうだ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面これまで2回会議が開かれたがいずれも難航し、関連国の緊迫した立場の差がなかなか縮まらない。新たな決議案に固執している米日が議長声明という形式に譲歩して、強度の低い憂慮表明を主張する中国とロシアが、強力な対北批判の内容を受け入れれば、交渉が急進展する可能性もあるという分析が出ている。
だが、強硬な立場を明らかにしてきた日本は、その程度では満足できないという立場を見せており、新たな決議案が採択される可能性と安保理の議論が長引く可能性も排除できなくなった。
日本の高須幸雄大使はこの日の会議の後に、「日本としては従来の方針通り」と述べ、北朝鮮の発射で最大の影響を受けたとして、新たな決議案の採択という立場を強調した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面1718号とは別に、今回のロケット打ち上げに対してのみ憂慮を表明する内容の決議案に対して、中国とロシアは反対しているが、北朝鮮に対して6カ国協議を再開するように圧迫できる根拠も用意することができると外交家らは評価しており、制裁よりも対話を強調している中国とロシアがこれを受け入れる可能性もある。
安保理常任理事国であるアメリカとイギリス、フランスと、非常任理事国だが発言権が強い日本が協力して、より厳しい決議案を主張する可能性もあったが、韓国とアメリカが事実上「議長声明」の立場を見せているため、日本の孤立が予想される。
議長声明は安保理の議長国であるメキシコの大使が会議場で朗読する形で行われて拘束力はないが、公式の記録に残る。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国政府は2006年に採択された、「国連決議案1718号」に厳しい対北制裁の内容が記されているため、「1718号の現実化」だけ保障されれば新しい決議案は採択しなくても、「議長声明」という形で合意するのもよいという立場をとっている。