国連安保理は10日朝(アメリカ東部時間で9日の午後)に全体会議を招集した。北朝鮮の長距離ロケット発射に対する制裁法案について再び議論されると思われる。
韓国外交通商部のムン・テヨン報道官は9日にソウルの政府中央庁舎の別館で開かれた定例記者会見で、「5日と6日に安保理会議が開かれたが、昨日(現地時間で7日)はメンバー国の代表が本国からの訓令を受けるために開かれなかった。韓国時間で明日(10日)の朝方、安保理で再び協議が行われると聞いた」と話した。
2次会議だった小グループ会議で日本とアメリカが新しい安保理決議案を提示したが、中国とロシアは慎重な対応を求めているため、10日に再開される全体会議で各国がどのような反応を見せるのか注目されている。
韓国政府は06年に採択された「国連安保理決議案1718号」に強力な対北制裁の内容が盛り込まれているため、「1718号の現実化」だけが保障できれば、新しい決議案を採択せず「議長声明」という形で合意されるのもよいと考えている。
こうした韓国の意見を日米がどのように受け入れるのかによって、数日以内に安保理の合意が出る可能性もあるという予想が出ている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面しかし、アメリカのバイデン副大統領が8日にCNNとのインタビューで、「6カ国協議で中国とロシアが手を組んで北朝鮮を強く非難し、『さらに強い制裁が下される』、『我々が北朝鮮をさらに強く圧迫する』と話す姿が見たい」と強調し、アメリカは「議長声明」のレベルでは満足しないという予想も出ている。
アメリカ国務省のロバート・ウッド報道官も8日に定例記者会見で、「北朝鮮のロケット発射に対して適切で強力に対応するためには時間がかかるだろう。急がずに対応していく」と、当初の原則から一歩譲った態度を示した。
アメリカのヒラリー・クリントン国務長官も7日に、「安保理で合意が出るまでは時間がかかる」と明らかにしており、アメリカが中国とロシアを説得するために長期戦に入る可能性もある。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面日本も北朝鮮のロケット発射の兆候を最初にキャッチした時から、単独で対北制裁を行うのではなく、国際社会との協力を基に対北制裁を行うと主張してきたため、簡単には諦めないと考えられる。
韓国政府は安保理で長期間に渡って議論されることは得ではないと判断し、中国やロシアも参加した国際社会の単一制裁方案を整え、迅速かつ実質的な対北制裁がとられることを望んでいる。
一方、安保理での議論が長期化する場合、常任理事国として拒否権を持っている中国とロシアが国際社会から非難の世論が出る中、票決には参加しないという形で、新たな対北制裁決議案の採択を黙認する可能性もささやかれている。