「偵察総局の職員は、過去には特別な待遇を受けていたが、最近は配給も滞りがちで経済的に困っている。そこでヤツらは豊富な海産物に目をつけたわけだ」(情報筋)
連絡所には陸からだけでなく、海からの接近も固く禁じられていたため沖は漁民も手つかずで、水産資源は豊富だった。
「偵察総局の家族たちは、まず連絡所の今沖でウニ、ナマコ、アワビを採る。次に警備担当の将校とグルになって商売人を施設内に引き入れて売り渡すわけだ。もちろん、商売人も多額の賄賂を警備担当に渡すが、相当儲かるため充分なリターンが見込める」(情報筋)