冒頭の茂山は、巷では「商人たちの小さな暴動」と呼ばれているが、詳細も徐々に明らかになってきた。
茂山には、「茂山市場」「南山市場」そして茂山女子中学校の向かいに位置する「成川江市場」の3つの市場があるが、今回の衝突は「茂山市場」と茂山駅との結ぶ道で起きた。
この通り沿いに住むアズマイ(主婦、女性たち)たちが、いつものように家の前に商品を販売したところ、保安員が急襲。奪われまいとアズマイたち激しく抵抗して大騒ぎになったという。
外の騒ぎを聞きつけた、家の中の夫が飛び出し、保安員に品物を返すように要求したが、いくら懇願しても返そうとせず、大げんかとなった。これに、周囲の商売人たちも自転車やバイクで現場にやってきて乱闘騒ぎに発展したのだ。
北朝鮮の市場の主力はアズマイたちだ。男性、とくに若い男性の役割は、自転車、バイク、石炭、薪などの大きな商品を運搬することだが、彼らは、それなりに裕福で連帯意識も強い。
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