内部情報筋は「中央からの指示で、各工場、企業所では従業員に資材調達のノルマが割り当てられた。また、道の労働党委員会でも住民たちに砂利や砂を1人あたり1立米、セメントは20キロを出せと迫っている。『期限は10日以内』と幹部たちも焦っているようだ」と語った。
幹部たちが焦る理由は、銅像建設がスケジュール通りに進まず、労働党創立70周年記念日の10月10日に間に合わなくなるおそれがあるからだ。建設が遅れるのは資材不足などの問題に加えて、金正恩政権への不信感もあるという。
仮に、10月10日に間に合わなかったら幹部たちが更迭や降格されることは間違いない。
「以前なら『この身を投げ出しても国(北朝鮮)や指導者(金日成、金正日)のために頑張る』と忠誠心を持ったイルクン(職員、活動家)が必ずどこかにいたが、最近ではほとんど見かけなくなってしまった」(内部情報筋)
金正日氏の急逝により、金正恩氏が最高指導者となった当初、北朝鮮の住民たちは「若い指導者が登場した」と期待していたという。ところが、新しい指導者の政策は行き当たりばったり。さらに、幹部の粛清と処刑を繰り返すことから、期待感はすっかり消えた。
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