なかでも、両江道の大雨被害が深刻で、恵山だけでも死者が17人を超え、農村地域まで含めると、さらに多くの死者が出たという。
6月14日には恵山郊外の剱山(コムサン)洞を流れるワンドッコルが氾濫し畑が浸水。また、6月17日午後4時頃には春洞(チュンドン)川に掛かる橋が雹と大雨に流され、橋の上にいた6人が流され、死亡した。
6月22日には蓮峰(リョンボン)2洞の住宅が崩壊、家族5人が死亡、 英興(ヨンフン)1洞でも住宅十数戸が崩壊、子どもや老夫婦など6人が死亡した。恵化(へファ)洞でも谷の水が溢れて周辺住民が緊急避難するなど、大雨被害が相次いでいる。
さらに、白頭山観光鉄道の渭淵(ウィヨン)駅からカリム駅までの区間の工事を行っていた「白頭山軍青年突撃隊」3旅団でも大雨で30数人が流されて行方不明になった。ただし、大雨に乗じて自宅や中国に逃亡した可能性も持ち上がっている。
鴨緑江を挟んで対岸の中国吉林省でも大雨が降っている。中国メディアによると、6月1ヶ月間に繰り返し「黄色暴雨警報」が出されている。これは4段階の下から2番めのもので「注意を要する」程度のもので、これと言った被害は出ていない。中国ではなんともない雨でも、災害対策インフラの整備が遅れている北朝鮮では深刻な被害が出てしまうのだ。
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