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「北朝鮮の人権を改善するための法案は、北朝鮮体制の崩壊という政治的な目的があるものではありません。最低限の人間らしい暮らし、正常な社会生活が可能になるように、北朝鮮自らが変わっていくことを要求する法律です」

29日の午後、まだ肌寒い天気の中、西江大学タサン館の地下1階の講義室に甲高い声が響いた。講義室では8人の大学生が向かい合って座り、北朝鮮人権法の制定について討論をしていた。

4月3日に韓国国会の憲政記念館で開かれる第2回北朝鮮人権のための大学生模擬国会の最終リハーサルの現場だ。時々セリフを忘れたりミスが出ると笑いも起きたが、最後の練習のため、みな真剣な表情で細かいところまでチェックしていた。

模擬国会では、「北朝鮮の人権を改善するための法案」を上程するために、第13回常任委員会という仮想の舞台を通じて、北朝鮮の人権問題と関連した韓国社会の争点や議論を取り上げている。大学生の才気煥発な構成や、北朝鮮の人権問題に消極的な国会議員に対する鋭い風刺は見事だ。

第18代国会でも、ハンナラ党の議員の法案をまとめてユン・サンヒョン議員が代部ュ議した、「北朝鮮人権法案」がまだ通過がしておらず、お蔵入りの危機にもさらされている。

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中国に留学しているイ・ソンヒョンさん(人民大学中国文学専攻、24歳)は休学中に韓国に帰ってきて、模擬国会に参加している。「今、南北関係があまりよくないから、韓国と北朝鮮は別々の国だと思っている大学生が多い。大学生が北朝鮮の人権に関心を持って積極的に参加していると、社会雰囲気も変えることができる」と話した。

イさんは模擬国会で公開処刑のシーンを再現するコントチームに参加している。「北朝鮮の人権問題について漠然とした関心しかなかったが、参加してみると北朝鮮国内で起きている人権侵害行為が肌で感じられる」と感想を述べた。

参加している学生らに模擬国会を準備しながら感じたことを聞くと、これまで頭で分かっていたことを肌で感じることができたという感想が最も多かった。

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イ・ヒャンジさん(中央大学、21歳)は、「今回の模擬国会に参加して北朝鮮の人権問題が深刻だということを知った。けれども、国会ではメディア関連の法案などが山積しているため、北朝鮮人権法案は注目されていない。それが残念だ」と話した。

国際関係学を専攻しているイさんは、「普段から北朝鮮について関心が高かったため、関連科目を受講しようと思ったが、アメリカや日本などが人気があるので結局閉講になった。北朝鮮問題も重要な事案だから、多くの人が関心を持ってほしい」と話した。

キム・サンヒさん(西江大学政治外交学科、22歳)も「模擬国会を準備している間、関連記事もたくさん読んだ。実際に我々が知っているより北朝鮮国内ではさらに深刻な人権侵害が起きていることを知った」と話した。

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また、「コントの中では国会議員を風刺している部分も多いが、それは大学生だからこそできることだと思う。最近国会に対する不信感が高まっていることに対して、大学生が送る鋭い警告だと思って欲しい」と気強く言った。

現在、日本に留学しているキム・ジヨンさん(立命館アジア太平洋大学、23歳)は、「大学で人権を専攻しているため、論文のテーマをアフガニスタンとイスラエルの人権問題にしようと思った。しかし、カナダ人の先生になぜ近くにある北朝鮮には興味がないのかと言われた」と参加したきっかけを説明した。

キムさんは「日本では多少刺激的なテーマかもしれないが、核問題や後継者問題がメディアでよく取り上げられているため、北朝鮮に対する関心も高い。韓国ではどのぐらい報道されているのか分からないが、北朝鮮について話をたくさんすると、自然に関心が高まるのではないかと思う」と話した。

脱北者でただ一人今回の模擬国会に参加しているパク・ウンアさん(韓国外国語大学中国語学科、21歳)は、「大学生の間で北朝鮮の人権問題に対する違和感が減っている。今は北朝鮮の人権問題が深刻だということをみんな知っている」と話した。

キム・ミンジョンさん(韓国外国語大学英語通訳・翻訳学科、23歳)は、「北朝鮮の人権問題に無関心になるのはいけないが、時期を見ながら慎重に接していくことが重要だ」と意見を述べた。

国会人権フォーラム(責任研究委員:キム・ドンャ搭c員)と北朝鮮人権青年学生連帯(代普Fユン・ジュヨン)の共同主催で開かれる今回の模擬国会は、「北朝鮮人権記録所の設置」、「脱北者の人権保護」、「北朝鮮への支援」など、北朝鮮の人権と関連した3つの争点について国会の常任委員会で議論し、本会議に上程、そして通過するまでの過程を舞台で再現する。

北朝鮮人権青年学生連帯のムン・ドンウク広報チーム長は、「北朝鮮の人権問題をめぐり、韓国社会で起きている国内の葛藤の非効率性を大学生の声で批判するために、このようなテーマの模擬国会を開くことになった」と説明した。