とりわけ2013年12月の張成沢氏の処刑後は、共産大学の図書館や道立図書館に党幹部だけが閲覧できる「対内用」として所蔵されていた「朝鮮労働党建設理論」「チュチェの党建設理論」などの書籍も一斉に回収。さらに、郡党学校、市党学校、共産大学を卒業した幹部を対象に、調査を行い書籍を所有していたら回収された。
張成沢氏の処刑と直接の関係は不明だが、いずれも北朝鮮国内で反体制組織の結成に悪用される余地があると判断されたようだと情報筋は分析する。
慈江道(チャガンド)の内部情報筋によると、幹部教育機関から「チュチェの党建設理論」はなくなり、代わって「国土環境保護」「コンピュータ事務知識」などの教科が教えられ、「経営実務学」「米日侵略史」などの教育が強化された。
「チュチェの党建設理論」には、組織結成と活動方法について詳しく記されている。すなわち、党の戦略から基礎組織の建設、当面した課題と最終目的、党の思想事業、組織事業、部下の党員に権限を移譲し、うまくコントロールして組織を結成し活動を行う方法などだ。