北朝鮮で「2016年、国に不幸が訪れる」という噂が広がっている。その意外な発信源を取り締まるため、北朝鮮当局が躍起になっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

占い師のテントが立ち並ぶソウルの通り(本文とは関係ありません)©theaucitron
占い師のテントが立ち並ぶソウルの通り(本文とは関係ありません)(画像:theaucitron)

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のRFAの内部情報筋によると、「2016年の秋から2017年の春にかけて『大騒動』が起きる。南は平穏だが、北が大騒動だ」という噂が住民の間で急速に拡散。北朝鮮国内で何らかの混乱が起きるのではと住民たちは不安になっている。

実は、この噂の発信源は「占い師」。この占い師たちが、最高尊厳である金正恩氏を占っていた。ところで、占い師たちは金正恩氏の何を見て占っているのだろうか。

平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋によると、金正恩氏関連のドキュメンタリーDVDだという。実際、占い師が最も多い平安北道と平安南道では、占い師たちは正恩氏のDVDを購入し、売れているという。

占い師たちは、映像をつぶさに見て金正恩氏の「手相」や「人相」から先行きを占うのだ。それだけでは満足できず、幹部の顧客から正恩氏の映画やカラー写真が掲載された新聞記事をもらう。高画質のブツなら占い料金をタダにするというお得なサービスまで実施しながら、大真面目に正恩氏を占っているのだ。

慢性的な経済難による社会不安から、北朝鮮の住民たちは「占い」に頼りがちだ。家族や身内が「よくない出来事」に遭遇することが多いため、どうしても非科学的な「占い」に走ってしまうようだ。占いに頼る労働党の幹部クラスも少なくない。

両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると、5月末、恵山(ヘサン)市の馬山洞(マサンドン)と連峰洞(リョンボンドン)の有名な占い師が保衛部に逮捕されたという。ところがしばらくして釈放された。それを知った住民たちは次のように笑い飛ばしているという。

「きっと保衛員の連中が占ってもらうために逮捕したんだろ」

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