大統領選挙を控えて、ハンナラ党の執権を阻むための親北朝鮮団体の活動が本格化している。
親北朝鮮性向を見せてきた韓国民権研究所(所長キム・スンギョ)は、最近発表した‘2007年大統領選挙集中解剖ハンナラ党’という資料集で、今回の大統領選挙でハンナラ党の執権を必ず阻止しなければならないという内容の、‘ハンナラ党大統領選挙必敗シナリオ’を公開した。
‘ハンナラ党大統領選挙必敗シナリオ’は、コンドリーサ・ライス米国務長官の訪朝(4月)、第2回南北首脳会談(6〜8月)、米朝首脳会談(9〜10月)、汎与党圏候補の一本化(11月)、ハンナラ党執権失敗(12月)という内容が盛り込まれている。
キム・スンギョ所長は資料集の端書きで、“(米朝関係正常化など)、朝鮮半島では冷戦の障壁が崩れて平和の春が到来しているが、これを喜ばない勢力もある。ハンナラ党がまさにそうした勢力”と言い、“進歩改革勢力の大団結で、今回の大統領選挙でハンナラ党の執権を必ず阻止しなければならない”と主張した。
キム所長は“ソン・八ッキュ前京畿道知事がハンナラ党を脱党した。既にハンナラ党崩壊の兆しが現われている”と述べ、“今後の米朝、南北関係の発展の度合いによって、ハンナラ党支持層の中で10%以上の有権者たちが、ハンナラ党を離脱するようになり、大統領選挙の主導権が進歩改革勢力に戻るようになるだろう”と主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面[以下は資料集の要約]
◆ 4月ライスの訪朝 = 4月14日は(2.13合意の)60日の初期措置履行期間が満了する時点であり、4月15日は北朝鮮の最大節日の太陽節、すなわち金日成主席の誕生日だ。特に今年は金日成主席の生誕95周年だ。伝統的に節目の年を重要視する北朝鮮で、最大節日を迎えて、大々的な祝典の行事が行われると予想される。
ライスの訪朝は米朝対決の終熄を知らせる信号弾であると同時に、祖国統一時代の幕開けを予告する確かな嵐宸ニいえる。アメリカの立場としても、この時期をわざわざ避ける理由がない。ブッシュ政権が北朝鮮との関係正常化を決心した状況であれば、適切な時期にライス長官が訪朝して、外交的効果を極大化する必要があるからだ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面◆ 6〜8月第2回南北首脳会談開催 = もし首脳会談の時期が6.15なら、その場所は平壌になるはずであり、8.15なら金正日総書記の答礼訪問までも予想することができる。現在までの流れから見る時、第2回首脳会談の可能性は非常に高い。ハンナラ党までも首脳会談の開催を既成事実として認めて、新しい角度からの対応策の準備に苦心している。首脳会談は大統領選挙の最大変数であり、もし首脳会談が実現したらハンナラ党の流動層は、大量難民のようにハンナラ党を離脱し始めるだろう。
◆ 9〜10月米朝首脳会談 = もちろん、アメリカはハンナラ党の大統領選挙の勝利を内心望んでいる。しかし、北朝鮮は大統領選挙の前に、米朝首脳会談を推進するのが有益だ。このため、北朝鮮は年内の首脳会談の開催を強力に要求するだろう。北朝鮮が年内に米朝首脳会談の開催を強力に要求したら、アメリカもどうしようもない。生半可にハンナラ党を助けようとして、6カ国協議という、より重要な問題をしくじることはできないからだ。
最近、ハンナラ党は対北政策の変化を推進している。おそらくこのような朝鮮半島情勢の地殻変動を少しでも感知したからだろう。ハンナラ党と親米保守勢力は、‘星条旗よ永遠に’を叫んで韓米同盟の強化を唱えているが、アメリカは決して彼らの‘永遠な友邦’ではない。アメリカは自国の利害関係に基づいて動くだけだ。今後の米朝・南北関係の地殻変動の日程浮ヘ、金正日総書記の決心にかかっている。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面◆ 11月汎与党圏候補一本化 = 最近の進歩改革陣営の連合の動きは、大きく二つの軸として現われている。民主労働党を中心にした進歩大連合と、汎与党圏を網羅する統合新党の議論がそれだ。韓米FTA、ピョンテクの米軍基地移転の問題で、改革勢力と市民陣営間の距離が開いているため、民主労働党が左側から右側の市民陣営までまとめた進歩大連合に成功して、単一候補を選出したら、今回の大統領選挙で進歩単一候補はかなりの旋風を巻き起こすようになるだろう。
今のところ、進歩改革の大連合は、実現する可能性は高くない。相変らず進歩陣営内では、改革勢力との連合問題に対して拒否感が強く、改革陣営にとっては進歩陣営との連合問題より、与圏統合がより至急な問題だからだ。しかし、米朝・南北関係と韓米FTAなどの懸案が今後どのように解決されるかによって、進歩改革大連合の成功の可能性が急浮上する可能性もある。
もし朝鮮半島の情勢の大地殻変動という画期的な情勢下で、11月頃に平和統一を推進する汎進歩陣営の単一候補が選出されたら、これは2002年の民主党の熱風と盧武鉉−チョン・モンジュン一本化の効果をしのぐ、おびただしい破壊力で、大統領選挙の政局を搖るがすようになるはずで、ハンナラ党の執権は事実上退くようになる。まだ速断はできないが、大統領選挙の主導権はハンナラ党ではなく、進歩改革勢力にある。私たちがどのように判断して、どのように行動するかによって、2007年の大統領選挙のシナリオは、いくらでも反転する可能性がある。