北朝鮮で「田植え戦闘」開始…それでも生産量はあがらない

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北朝鮮で「田植え戦闘」がはじまった。「田植え戦闘」とは、農業生産量を高めるために、北朝鮮国民が農作業に総動員される毎年恒例の行事の一つだが、住民にとっては非常に厄介な行事の一つだ。

今月20日からはじまった田植え戦闘は、6月末まで行われる。原則として中学校3年生から、全国の役人や専業主婦が農村へ出向いて農業支援をする。

学生たちは、40日間も農場に泊まりみ「田植え」「種まき」「草取り」などの農作業をさせられ、工場や会社で働く労働者は、毎日、近郊の農場に出勤する形で農作業を手伝わなければならない。事実上の強制農作業だ。

人の移動も多いくなり、全国の鉄道は農村支援に向かう住民で人だかりとなる。

慢性的な食糧不足を解決するために、北朝鮮は毎年国家総動員体制で「田植え戦闘」に取り組むが、それでも、毎年食糧不足に見舞われるのなぜか。

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結局、一時的に動員された住民は「自分たちの農地」という意識がないため、モチベーションは上がらず、仕事ぶりは適当になる。農業は重労働だが、食事すら出ない。さらに、田植えに時間を取られて、商売する時間が減る??つまり、現金収入は減る。

食料生産量を増やすための農村支援が、逆に住民生活を圧迫する皮肉な状況を生みだしているのが北朝鮮「田植え戦闘」の実体だ。

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