人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮の権威ある学術誌に最近掲載された論文が、ツイッターやグーグルなど米国発の先端ITサービスに詳細に言及、SNSやビッグデータについても「積極的に活用すべき」と提唱しているという。韓国の聯合ニュースが最新号を入手し、3日に報じた。

国民がインターネットに接続することすら許されていない北朝鮮において、どのような意図のもとにこうした論調が生まれているのか、その背景が注目される。

北朝鮮製のスマートフォン「アリラン」
北朝鮮製のスマートフォン「アリラン」

聯合が入手したのは、季刊「金日成総合大学学報」の2015年1月号(1月20日発行)。聯合によれば、そこに掲載された論文「社会経済発展の重要な資源である大容量資料(ビッグデータ)とその活用の世界的な傾向」の中で、IBM、グーグル、アップル、オラクル、HPなどが世界IT市場をリードしていると紹介されているという。

論文はまた、とくにツイッターによる通信量について「通報文(メッセージ)の数は1日に1億件、数値式写真(デジタル画像ファイル)の数は2億件に達する」とし、2020年には現在の50倍に達する情報量がやりとりされると予測。北朝鮮においても「国の経済を飛躍的に発展させる上でビッグデータの活用が持つ役割」について正しく認識し、「積極的に活用しなければならない」と主張している。

北朝鮮はこのところ、停滞する経済問題打開のために先端技術の開発・活用を強調している。閉鎖的な体制を維持するために外部からの情報流入は警戒しながらも、現代の先端技術はITと不可分であるとの認識に立ち、SNSやビッグデータを独自の形で導入する道を探っている可能性がある。