中国東北地方で脱北者救援活動を行っているNGOが4月29日、ソウルで記者会見を開き、脱北後に人身売買の被害にあった女性2人への支援を訴えた。

暴力を振るう夫、言葉も通じず

この女性は19歳の李さんと姓名不詳の20代女性。それぞれ2年前と10年前に、ブローカーによって中国人男性に「嫁」として売られたが、自由のない生活から抜けだして韓国へ行きたいと望んでいた。 中国人の夫との間に8歳の子どもがいる20代女性は「嫁ぎ先」からは脱出したものの、追いかけてきた夫と姑に捕まりどこかへと連れ去られた。一方の李さんはなんとか脱出に成功し、中国国内の某所に身を隠している。

12歳の時に家族に先立たれ、独りでコチェビ暮らしをしていた李さん。中国に行けば豊かな暮らしができるというブローカーの話を聞き、17歳の時に国境を越えた。

ところが、それ自体が人身売買の罠だった。本人も金額はわからないが、13歳年上の中国人男性に売られて「結婚生活」を送った。「行くあてもなければ言葉も通じない、ずっと我慢して暮らしてきた」と本人は話す。

その後、夫の暴力に耐えかねて「嫁ぎ先」から脱出。「夫と言葉をかわすことはあまりなかったので、2年間暮らしたのに未だに中国語ができない」という。韓国行きを望んでいるが渡航資金がないため、米国の脱北者団体に助けを求めた。

脱北者支援団体の関係者は「人身売買で中国に売られ、助けを求めている女性は決して少なくない。資金集めのための慈善コンサートなどを開いて彼女たちを助け出すつもりだ」という。

李さんは「まだ幼い北朝鮮の女性たちが中国で人身売買の被害にあっている。生き抜くために中国にやってきたが言葉と身分の壁を超えられず韓国行きを決心した。韓国では人間らしい暮らしがしたい」と話している。

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