ベン・ローズ米大統領副補佐官は24日、安倍晋三首相の米国訪問を前に電話で記者会見し、首相の米議会演説などで過去の植民地支配と侵略を認めた村山富市首相の談話を継承すべきだとの立場を明らかにした。
同氏は、「われわれは首相に過去の談話と合致する形で建設的に取り組み、地域の緊張を和らげるよう働きかけている」と表明。韓国との関係改善に向け、「協力促進や対立緩和」を実現するよう要請した。
ローズ氏はオバマ大統領の「核兵器なき世界」などの演説を書いた側近で、外交・安全保障政策で強い発言力を持つ。
一方、米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長のエバン・メデイロス氏は同じ会見で、日米が27日に最終合意する日米防衛協力指針(ガイドライン)の改定により、「日本の役割が格段に拡大し、日本が米軍を広い範囲で支援する仕組みが整う」と述べ、「日米同盟の運用に歴史的な変更が加わる」と評価した。
安倍首相は26日から訪米し、29日に日本の首相として初めて米上下両院の合同会議で演説する。