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「JRは国鉄民営化を経て誕生する過程で、内部に深刻な労組間対立を抱えることになりました。そして、主流派となった労組は安定経営を望む会社と一体化し、敵対労組の切り崩しに血道を上げてきた。安全対策の名を借りた『日勤教育』には、敵対労組つぶしの武器としての側面もあったのです。そんなことを続けているうちに、主流派労組は組合員の権利を守るという本分さえ忘れ、会社による単なる『社員イジメ』のような指導も放置するようになった。その結果が最悪の形で表れたのが、福知山線の脱線事故だと私は思っています」

JR各社や労組の逆鱗に触れ、駅売店から排除されることを恐れる週刊誌や新聞は、こうした問題に踏み込もうとしてこなかった。

発生から10年を経て、福知山線脱線事故の背景にはいまなお解明されるべき闇が残っている。

※より詳細な解説はこちらを参照⇒李策ブログ