北朝鮮が、開城工業団地で働く労働者の最低賃金の引き上げを一方的に通告した問題をめぐり、20日だった3月分の賃金支払い期限を24日までに延長した。
北朝鮮側は、最低賃金を70.35ドルから5.18%引き上げると一方的に通告し、韓国が反発していた。
開城工業団地で工場を営むA氏は、デイリーNKの取材に対して「北朝鮮はとりあえず従来の基本給70.35ドルを受け取り、賃上げとなった場合はその差額を後に受け取ることにした」と語った。
さらに「タイミングを間違えれば大損をするので北朝鮮はとりあえず折れたようだが、労働者を引き上げると脅しをかけてくる可能性はまだ充分にある」と語った。
また、別の企業のB氏はさらに「開城工業団地の生産性はさほど高くない上に、北朝鮮当局の干渉も激しいため『こんなところではやってられない』という声も上がっている。北朝鮮自らが信用を失うような態度を続けていると皆離れていってしまう」と北朝鮮当局の対応に不満を述べた。