日本と違い、文化、風習としての刺青が1000年以上前に消えてしまった朝鮮。ところが最近、北朝鮮では西洋風のタトゥーが大流行している。

肩にタトゥーを入れた韓国人女性。韓国でもタトゥーを入れている人はほとんど見かけない。©Jordi Sanchez Teruel
肩にタトゥーを入れた韓国人女性。韓国でもタトゥーを入れている人はほとんど見かけない。©Jordi Sanchez Teruel

金正恩氏「タトゥーは腐った資本主義風習」

平壌の内部情報筋は韓国の対北朝鮮ラジオ局、自由北韓放送に「最近、若い男女の間で腕や足にタトゥーを入れるのが大流行だ。徴兵業務を担当している人民武力部の隊列補充局の調べでは、2015年度の新兵の約6割がタトゥーを入れていることがわかった」と伝えた。

そのような報告を受けた金正恩氏は「西洋の腐った資本主義の風習を厳格に取り締まれ」「軍人が刺青除去を率先して行え」との指示を出し、中学、高校、大学、軍隊で大々的な取締が始まった。

急な取締を避けようと学生たちは大慌て。タトゥーを消そうと氷酢酸をかけ、火傷を負う事故も発生していると情報筋は伝えた。

自由北韓放送によると、北朝鮮に刺青をもたらしたのは在日朝鮮人だとのこと。北朝鮮を訪れた在日朝鮮人たちが、記念に腕や肩に入国日時や「祖国」「出会い」などの刺青を入れたという。それが伝わり中高生の間でも大流行。「友情」「友」などの刺青を入れるようになったと言われている。

今流行っているタトゥーの柄は、トラなどの伝統的なものから女性のヌード、ハートといった西洋風のものだとのこと。

韓国社会もタトゥーには否定的

ちなみに韓国でも刺青、タトゥーは社会的によからぬものとされている。テレビでタトゥーを見せることは禁じられている。ドラマでも、俳優の腕から覗き見えるタトゥーにはモザイクがかけられるほどだ。

韓国ではタトゥーを入れることは医療行為にあたるため、特別な教育を受けた皮膚科や整形外科の医師以外の施術はすべて違法。合法的に行える人は十数人しかおらず、数百人に及ぶと言われている彫師はすべてグレーゾーンの住人となっている。