アメリカのブルッキングス研究所のカルロス・パスキュアル副所長は14日（現地時間）、ラジオ・フリー・アジア（RFA）とのインタビューで、「2002年にブッシュ政権は、北朝鮮が高濃縮ウラニウム（HEU）を利用して核開発をしていると主張し、北朝鮮との対話を中断した。その後、寧辺の核原子炉に対する国際機関監視も中断され、結局その原子炉で北朝鮮は核兵器を製造するために使用できるプルトニウムを生産したのだった」と指摘した。

パスキュアル副所長は「2002年にブッシュ政権が、まだ検証できていない北朝鮮の高濃縮ウラニウム（HEU）核開発の疑惑で、北朝鮮への介入を中止したのは大きなミスだった。北朝鮮は自ら信頼できない対象ということを証明してきたし、核と関連した技術を保有しているために北朝鮮に国際原子力機関要員をはじめ、外国の監視団を駐屯させる必要があった」と強調した。

また、「北朝鮮が核実験を行った2006年10月以後、中国が国連の対北制裁に主導的に参加した。そのため、北朝鮮と前向きな交渉が再開された。オバマ政権は一方的に行動するよりも、中国のように北朝鮮に経済的な影響力を持っている周辺国と協力して行動したほうがいい」と主張した。

北朝鮮は動向が予測できる国ではないため、これから北朝鮮と交渉する過程で紆余曲折が予想されるが、単純に北朝鮮を排斥するだけでは、2006年よりさらに危険な結果をもたらすことになると思われる。

ブルッキングス研究所はオバマ政権に対する影響力を持っていると予想されているアメリカのシンクタンクの一つだ。パスキュアル副所長は2006年に同研究所の副所長になるまで、23年間国務省や国家安保会議（NSC）の官僚として勤めた。