韓国の旅客船セウォル号沈没事故から丸1年がたった。この事故で修学旅行中の高校生295人が死亡し、いまだに9人が行方不明だ。

韓国政府は15日、ソウル市内で「国民安全処(※)」主催の「第1回国民安全の日」の行事を開催すると明らかにした。

しかし、セウォル号1周年に合わせた唯一の公式行事であるにもかかわらず、追悼行事ではなく政府の政策広報が主要な内容であることから、批判的な意見も出ている。

また、朴槿恵(パク・クネ)大統領は午後から南米へ外遊に出かける予定だという。コロンビア大統領の都合から、この日に出国しなければならないという説明だが、「事故をないがしろにしている」との批判の声があがっている。

一方、1周年を控えた昨日、全羅南道珍島郡ペンモク港で慰霊祭が行われ、約400人の遺族や行方不明者の家族が集まった。遺族や家族は、「慰霊祭は、犠牲者を追悼するための行事ではない。行方不明者9人を探して真相究明をし、船体の引き揚げを要求する慰霊祭」と訴えた。

朴槿恵大統領は、今月6日に開かれた首席秘書官会議で、「引き揚げが技術的に可能だという結論が出れば、行方不明者の家族と専門家の意見、世論を集約し、積極的に検討する」と述べている。

船体の引き揚げには1000億ウォン(日本円で110億円)の費用がかかるものと見積もられている。

国民安全処(※)
沈没事故をきっかけに大規模災害に対処するために設置された行政機関。