「予告された時間が迫ると、教会前には多くの人が集まりました。世界各国の取材陣も『詐欺教会に家族を連れて行かれた』と泣き叫ぶ被害者家族たちもいました。あたりは一種の騒乱状態になり、午前0時が過ぎたことに気づかないほどでした。
0時半ごろになると、疲れた顔をした信者たちが次々に教会から出てきて言葉少なげにどこかへと去っていきました。
去年、救援派の信者たちが施設に立てこもったのを見て、20数年前のタミ宣教会の終末論騒ぎを思い出しましたね」
↑「世界の終わり」が来なかったことを伝える当時のニュース番組(字幕なし)
信者がテレビ局に乱入、放送機器を破壊
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面終末論と並んで韓国社会に大きな衝撃を与えたキリスト教関連の事件といえば、1999年に起きたMBC襲撃事件だろう。
韓国三大ネットワークのひとつ、MBCの時事番組「PD手帳」は当時、ソウルにある万民中央教会のイ・ジェロク牧師の不正を暴く番組を放送しようとしていた。信者からかき集めた金をアメリカでのギャンブルにつぎ込んでいたこと、信徒名義で金融機関から不正に貸し出しを受けていたこと、信徒にセクハラを行っていたことなどが主な内容だった。ところが、この番組の内容が事前に教会側に漏れてしまった。