人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

09年に入り、北朝鮮の核問題は08年の延長線上で、北朝鮮の過去の核活動を検証することができる「検証議定書」の採択が優先順位に置かれ、関連国の間では攻防が続くと予想される。

去年、北朝鮮の「錐随曹フ提出」や冷却塔の「爆破ショー」、アメリカの対北テロ支援国解除などによって、勢いに乗ると予想された北朝鮮の核問題の解決は、結局「検証議定書」の壁にぶつかり、大きな成果がないまま年を越した。

少なくとも、非核化の第2段階を仕上げて、第3段階に向かうための足場を確保しようとした6カ国協議関連国の努力が水泡に帰してしまった。核心当事国であるアメリカは、不能化によるエネルギー支援を暫定的に中断することを発表し、いつでも北朝鮮に対するテロ支援国「再指定」が可能だという立場をとっている。

これにより、6カ国協議も多くの動力を喪失した。したがって、2009年はオバマ新政府の出帆と同時に再開される米朝間の交渉の結果によって、「検証」の合意と核廃棄の第3段階の交渉を含めた、6カ国協議の方向も決まると予想される。

だが、北朝鮮の核問題のキー(key)を握っている北朝鮮の「核放棄」の意思が不明瞭で、これまで延々と続いた攻防戦が再現される可能性も排除できない。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

◆ 6者, 「サンプル採取」を含む検証議定書の準備に総力 = アメリカをはじめとする6カ国協議関連国は、北朝鮮が提出した錐随曹ノ対する「検証議定書」の採択に総力を挙げると予想される。

特に、「サンプル採取」を含むかどうかという点がカギになる。このため、まず米朝間の意見の違いをできるだけ無くす必要がある。アメリカは2008年10月の「平壌協議」で、「サンプル採取」に合意したという立場を取っているが、北朝鮮はこれを否定して、「サンプル採取は第3段階の廃棄交渉で論議する対象」と反発している。

具体的な会談の結果を願う韓国と日本も、「サンプル採取」をしなければならないという立場だ。日韓はこれ以上、曖昧な合意でから回りすることを望んでいない。そのため、検証議定書の採択の失敗で、エネルギー支援も中断した。しかし、北朝鮮が自分たちの核能力がはっきりと現われる「サンプル採取」に合意する可能性は不透明だ。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

実際に、原子炉から引き出した「使用後燃料棒試料」、再処理施設で放出された「液体廃棄物試料」、原子炉の建物の中と外の「環境試料」などを採取して分析すれば、北朝鮮のプルトニウム生産量や再処理の回数, 原子炉の稼動の周期、再処理期間、更にはプルトニウムの品質までも推測することができる。

また、最新の先端技術はサンプルを分析して、ナノ(10億分の1)やピコ(1兆分の1)単位の核物質も検出することができ、北朝鮮の隠された施設まで追跡することができる。プルトニウムの核プログラムを越えた、ウラン濃縮プログラム(UEP)の保有の可否まで追跡できたら、北朝鮮の過去、現在の核能力も明らかになる。

そのため、北朝鮮が内部で「核放棄」に対する確固とした立場を整理しない限り、韓・米・日の「サンプル採取」の要求を受け入れる可能性は低いだろう。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

これについて国防研究院のキム・テウ副院長は、「オバマ政府は6者の後続会談のためにも、『検証議定書』採択の問題を優先するだろう」と予想した。

外交安保研究院のユン・ドクミン教授も「北朝鮮がオバマ政府との交渉で、サンプル採取などを含めた検証議定書の導出に合意する可能性は低い」と述べ、「結局米朝間で、遅々として進まない押し引きが繰り返されるだろう」と推測した。

◆ 米朝「直接対話」で突破口を探るか? = オバマ政府はスタート直後、膠着状態に陥った北朝鮮の核問題の突破口を見出すために、北朝鮮との直接接触を試みると予想される。

最初はブッシュ政府の延長線上で、「検証議定書」を用意するために北朝鮮との談判に出て、立場の差を調整するだろう。しかし、交渉の過程で北朝鮮の「核放棄」の意思が不明瞭で進展が期待できない場合、原則を一層強調して、ブッシュ政府の時よりも強硬な立場に旋回する可能性も高い。

ただ、オバマ政府が対外政策の優先順位として、北朝鮮の核問題をどの順位に配置するのかということに、その進展の速度が左右されるだろう。

また、錐随曹ノ対する「検証」の交渉が終わっても、錐随曹ゥら抜け落ちたウラン濃縮プログラム(UEP)と、海外への核拡散疑惑などの問題もある。オバマ政府は、「大量殺傷武器」の拡散防止に対する関心がこの上なく高いため、これに対する米朝協商も順調ではないと予想される。

統一研究院のチョン・ソンフン先任研究委員は、「米朝対話を中心にして、北朝鮮の核交渉がある程度は進むだろう」と言いつつも、「膠着状態の核の政局に大きな突破口をあけるのは難しいだろう」とも推測している。

チョン先任研究委員は特に、「オバマ政府は『検証議定書』をレビュー(review)して、新しい問題を提起する可能性もある」と言い、「北朝鮮が既に提出した錐随曹ゥら、ウラン濃縮プログラムや拡散疑惑などが抜けていることを問題視して、再度錐垂?ニ言う可能性も高い」と語った。

キム副院長は「北朝鮮はブッシュ政府の時と同様に、「検証議定書」の採択の可否をめぐり、政治的妥協を試みるだろう」と述べ「そのためオバマ政府も『北朝鮮の立場を聞き入れて妥協するか』、『核放棄の原則を守るか』をめぐり、選択の岐路に立たされるだろう」と予想した。

キム副院長は「北朝鮮は形式的な検証だけしなさいと言うだろう」と述べ、「だがオバマ政府は『対話』をするということであって、政治的な『妥協』をするというのではないから、ブッシュ政府の時よりも政治的な妥協の可能性は低い」と付け足した。

また、「オバマ政府は任期の初めに北朝鮮に柔軟な立場を見せるが、究極的に北朝鮮の核を放棄する意志が不透明だったら、原則を守るだろう」と述べ、「一定の期間、対話の努力は続けるが、時間が経って米朝間が対決するようになる可能性もある」と話した。

統一研究院のパク・ヨンホ先任研究委員は、「オバマ政府は6カ国協議の枠組みの中に北朝鮮を引き入れるために、両者対話を試みるが、積極的に『与える』政策は取らないだろう」と言い、「『アメリカが望むことに北が応じたらあげる』というアメリカ式の実用主義の原則に厳格なオバマ政府は、より厳しい原則を強調するだろう」と予想した。

◆ 6カ国協議の行方は? = 2008年の6カ国協議は、米朝協議の結果を「追認」するものとなり、その位相が墜落した。したがって、再開される会談も米朝協議の過程によって開催の可否が決まると予想され、「実効性」の問題をめぐり、議論が起きる可能性も高い。

2002年10月の「HEU(高濃縮ウラン)波動」に触発された第2次核危機を解決するために、ブッシュ政府が選択した6カ国協議が2003年8月にスタートした後、5年ぶりに動力を喪失した。

2005年に「9・19 共同声明」を導出し、これを土台に北朝鮮の核錐随曹フ提出と不能化、アメリカのテロ支援国解除など、非核化の第2段階を終えるまでは寄与したが、米朝間合意の結果によって会談の方向が決まるなど、その限界が明らかになった。

アメリカなどの関連国が、依然として6カ国協議を維持する立場を取ってはいるが、開催時期がいつになるかは不透明だ。米朝間協議を通じて、一定の水準の成果が出なければ、開催の可能性さえも低くなる。したがって、北朝鮮の核放棄の意思が確認されない限り、むしろ6カ国協議無用論が一層叫ばれる可能性もある。

チョン研究委員は「北朝鮮に核廃棄の意思がないから、北朝鮮の核問題の進展は期待できない」と言い、「結局6カ国協議も長期の空回り状態に陥り、実効性も疑われるだろう」と強調した。

外交安保研究院のユン・ドクミン教授は、「北朝鮮は6カ国協議よりは米朝両者告}を願っている」と述べ、「特に北朝鮮は、オバマ政府になれば、検証の交渉で少し譲歩しさえすれば、中断した重油支援が再開されると計算するだろう」と予想した。