北朝鮮では、金正恩氏が先頭にたって植樹を行うなど「山林復旧戦闘(森林造成事業)」を大々的に進めているが、住民の間では不満の声があがっていると30日、両江道(リャンガンド)のデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

情報筋によると、山林復旧戦闘に関係して北朝鮮当局は薪の伐採に目を光らせているという。一部の地域では、夜中にこっそり山に忍び込んで木を伐採する住民も増えていることから、わざわざ夜間パトロールまで動員している。

それでも、住民の間では「食糧と燃料が不足すれば、薪のために木を切るのはしょうがない」という声があがっているという。

「食糧問題が解決されたら、中国に石炭を投げ売りする必要もない。石炭が北朝鮮国内にまわれば、そもそも木を切る必要がない」(情報筋)

こうした正恩氏の山林復旧戦闘に対して「アマガエル事業のために住民は苦しんでいる」という声も出ている。

「天邪鬼」を意味する「アマガエルみたい」という朝鮮半島のことわざを通じて、住民がもとめることと正反対のことをする正恩氏の政策を皮肉っているという。

また、住民たちの不満は金正恩氏の肝いり建設事業「馬息嶺スキー場」にも向けられていると情報筋は語る。

「馬息嶺スキー場も言葉だけで、金持ち以外に利用する住民なんかいるわけない。スキー場を作るために、数十年育った木を伐採して、木をなくしたのは一体誰なんだ?」