国連人権理事会は27日、北朝鮮に人権問題の解決を求める決議を採択した。決議案は日本と欧州連合(EU)が共同で提出した。採択により今後、人権理事会で日本人拉致など北朝鮮の人権問題を討議して行くことが決まった。
決議案は投票の結果、賛成27に対し反対6、棄権14で可決された。反対に回ったのは中国、ロシア、ベトナムなどで、インドやインドネシアは棄権した。
北朝鮮の人権問題を巡っては、国連の調査委員会が2014年2月、「人道に対する罪」と非難する報告書を提出。同年3月には人権理事会が、責任者に対する制裁や国際的な刑事司法の枠組みへの付託を国連安全保障理事会に求める決議を採択している。
決議採択後、北朝鮮のリ・フンシク外務省局長は報道陣に対し「拉致問題の調査は日本との2国間の合意のもとに進めているのに、日本は問題を国際舞台に持ち込んでいる」などと語ったという。