中国の李進軍・共産党対外連絡部副部長が、新しい駐北朝鮮大使として内定したこという。韓国の聯合ニュースが17日に報じた。
李進軍氏は1956年、中国江蘇省の生まれ。上海外国語学院ドイツ語科を卒業後、ハイデルベルク大学での留学生活を経て、1975年に対外連絡部に入った。冷戦末期の1987年から1991年にかけて、駐西ドイツ大使館に勤務。歴史的な東西ドイツの統一を体験している。その後、01年から駐ミャンマー大使、05年から駐フィリピン大使を歴任。党間外交を担当する共産党対外連絡部の副部長となった。
共産圏の国家間では、外交当局(外務省)どうしよりも党間外交が重視されており、5人いる中国の対外連絡部副部長は、日本における外務審議官から外務次官クラスに相当するポジション。中国は伝統的に、このクラスを駐北朝鮮大使に当ててきた。この2月に帰任した前駐北朝鮮大使の劉洪才氏も、対外連絡部副部長に復帰している。ちなみに、駐韓大使には局長クラスが当てられている。
しかし、中朝関係の冷え込みを反映してか、北朝鮮メディアはこの「重要人事」について何ら言及していない。昨年12月、駐北朝鮮ロシア大使だったアレクサンドル・ティモニン氏が離任した際には、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長や姜錫柱(カン・ソクチュ)朝鮮労働党書記(国際担当)、李洙墉(リ・スヨン)外相らが会談。その様子が詳しく報じられていた。