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李徹が編み出した新しいビジネスとは何か。それは、欧米の犯罪組織からアングラマネーのロンダリング(洗浄)を請け負うというものだった。その方法までは詳らかにされていないが、一国の大使ともなれば、国の公的な資金ルートを経由させることでいくらでもロンダリングが可能だろう。

また、李徹は10万ドル以上の入出金に関しては部下に任せず、自ら銀行に赴くなどして資金を厳重に管理したという。

その李徹の大使離任が明らかにはったのは、2010年3月初旬のこと。後任には前駐イラン大使で、かつて李徹の補佐役だったこともある徐世平(ソ・セピョン)が選ばれている。金正恩による権力継承の動きが出ていたときだけに、「金庫番の交替か」との観測が飛び交った。

しかし、金正日の秘密資金が難なく正恩へと引き継がれたとは考えにくい。