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もっとも、外務省には情報力がまったくないのかと言えば、そうではない。世界各国の在外公館から報告される「公電」は、外交官たちの強力な武器だ。北朝鮮についても日々様々な情報が世界中から寄せられており、メディア情報からは得難い様々なヒントが含まれているはずだ。

とはいえ、それを十分に活用するには、北朝鮮の公式発表やメディア情報と見比べながら、公電の「行間」を丹念に読む作業が欠かせない。たった4人の班員に、それがどれだけできるのか。

ここでも、国際情報統括官組織は生かされていない。公電情報へのアクセスは許されているものの、あくまで「読みたきゃ読んでもいいよ」という程度の位置付けであり、省内でまったく頼りにされていないのだ。

【対北情報戦の内幕-2-】北朝鮮班は日本外務省の「少数民族」!? 出世の道なき“脇役”たちの悲哀と迷走につづく

(取材・文/ジャーナリスト 三城隆)

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